治す?治してもらう?


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 「自然治癒力」という言葉、ご存知の方も多いのではないでしょうか。これって大切なことだと思います。お医者さんにかかって熱を下げ、咳を止めてもらう、痛いところを何とかしてもらうなど、誰もが体のどこかが悪ければ病院やクリニックに行って治してもらうことを普通にしているわけですが、病気によっては検査をしても異常がない、薬を飲んでも治らないということはよくあることのように思います。お医者さんにみてもらい、薬を飲んだから必ずよくなるとは限りません。

 

 

 医者ではないけれども、医療の現場にいて耳学問していくうちに、歳を重ねていくうちに分かってくることがあります。病気を治すって、誰が主語なんでしょうか?お医者さんなのでしょうか?お医者さんは治す手助けをしてくれますが、治すのは患者さん自身なんですね。熱にうなされている時は、「患者自身が病気を治す」など、たわけたことを言うな!と言いたくなるかもしれません。でも病は気からと言います。治そうという気持ちが第一の薬なのでは、と思っています。私の母がガン末期の病床にあった時、ガン治療の名医といわれる先生も同じことを言ってました。人間の気持ちってすごい薬だって。

 

 

 自分の体は、結局、自分のものだし、自分自身がよく知って大切にしなければならないものだと思いませんか?体だけではなく心もですが、具合が悪くなったら病院に行けばよいと、病気を軽く見てはいけないし、医者は治すのが仕事だろうと無理を言って治るものでもないでしょう。やたらと点滴してくれというのも変です。咳込んだら煙草をやめるべきだと思います。無理をしてまで健康オタクになる必要はないと思いますが、ほんの少し自分の体をいたわることを考えたいものです。

 

 

 クリニック関係者がこんなことを言っていてはおかしいかもしれません。何だかできるだけクリニックに来るなと言っているようです。いや言ってますね。病気というのは生活の反映なんだなと、この歳になって感じます。そして病院やクリニックに行けば必ず治してくれるものでもないと。まずは自分自身から治すこと、自分の生活から変えていって、病気にならないようにすることを考えて実践したいものです。お医者さんにもできないことはいっぱいあるのですから。

 

 

 病気は嫌なものです。だから自分自身で予防する、またはよくなる努力をしてみたい、そう思うのです。お医者さんに相談相手になってもらうことは大切です。その上でです。

文責:松村眞吾